愉快な“病人”たち

「闇から現実に帰ってきた」宮本亜門さんが語る前立腺がん

宮本亜門さん(C)日刊ゲンダイ

 今回、ボクが前立腺がんについてテレビで公表したことで、「今まで誰にも言えなかったけれど、楽になった」という声を多く耳にするようになりました。それが、今回ボクがこの病気になった役目だと思っています。尿漏れの話なんか、男性同士でなかなか話せなかったことだと思うんですけど、「こんなに漏れちゃう」とか「尿パッドはこんなに種類がある」とか、そんなことを楽しく話せるきっかけになれたのはとてもよかったと感じています。

 前立腺がんは米国では男性がんのナンバーワンで、日本でも遠からずそうなる病気です。特別な病気ではないので、まずは知ることが大事です。ひとりで悩まず、当たり前のこととして楽しく話せる世の中になるといいなと思っています。

(聞き手=松永詠美子)

▽みやもと・あもん 1958年、東京都生まれ。東洋人で初めての演出家としてNYのブロードウェーで演出し、その作品はトニー賞4部門にノミネートされた。ストレートプレー(歌唱を含まない演劇)、オペラ、歌舞伎などジャンルを超える演出家として国内外で活躍している。演出を手掛けるオペラ「蝶々夫人」が、東京文化会館大ホール(10月3~6日)、よこすか芸術劇場(10月13日)で上演される。

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