アスリートじゃなくても…手首の痛みを侮ってはいけない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 TFCC損傷の主な症状は鋭い痛みで、ドアノブやカギを回したり、タオルを絞ったり、フライパンやヤカンなどの重いものを持ったり、小指や手首を曲げたり、ひねったときに表れる。診断は手首の骨を押したり、手首を小指側に曲げて軸圧をかけたりする疼痛誘発テストのほか、単純レントゲン撮影や超音波検査などを行う。ただし、確定診断にはMRI検査が必要になる。

「TFCCは軟骨靱帯であるため通常のレントゲン写真では写らず、骨にも異常が見られないために重症度がわからないまま診断されることが少なくありません。それで、数カ月から1年湿布を続けたが治らないというケースがあります。そのため、TFCCの確定診断はMRI検査が望ましいといわれています」

■うつ病などを誘発も?

 TFCCの治療は痛みが出て2~3週間ほどであれば、1~3カ月間ギブスやサポーターなどで手首を固定する保存療法を行う。多くの場合、これで治癒するが、痛みが強い場合は炎症を抑える局所麻酔とステロイドを混ぜた薬剤を手関節に注射することもあるという。

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