成功のヒミツ失敗しないコツ

「薬の在庫がない」を避けるための 調剤薬局の賢い選び方

すいている薬局を探して入ったらガッカリなんてことも(C)日刊ゲンダイ

 患者の自己負担額(3割負担)は地域薬局123円、門前薬局75円、チェーンの門前薬局45~60円、病院敷地内薬局30円と細かく分かれている。もっとも安いのは病院が処方した場合の24円。ただ、近年は大半の病院が医薬分業に踏み切っているので、実際に院内処方を使えるケースはまれだ。

 在庫問題や価格面を考えると、門前薬局を選ぶのが賢明のようだが、駅や家の近くの地域薬局を利用するメリットはないのだろうか。「3年前にスタートした“かかりつけ薬剤師制度”は利用しやすい」と話すのは厚生労働省保険局関係者だ。

「患者が同意して、かかりつけ薬剤師を決めれば、毎回同じ薬剤師が服薬管理を行う。混雑している門前薬局では対応が難しく、地域薬局に向いている制度です」(厚生労働省保険局関係者)

 ただし、これも費用がかかる。通常よりも1回ごとの自己負担額が96円高くなるのだ。“ちりも積もれば”ではないが、薬局を頻繁に利用する患者にとっては決して小さくない額である。「この制度は患者さんにも薬剤師にも評判が悪い」と明かすのは前出の薬局店長。

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