「膝の痛みに医療用麻薬を使うのか」と思われるかもしれませんが、米国では抜歯後の痛みや生理痛、ケガの痛みなどに医療用麻薬が幅広く使われています。元役員は慢性的な痛みを取るため、日常的にこの薬を使っていたわけです。処方された薬を父に送ってもらったといいます。
日本でオキシコドンを処方できるのは、都道府県単位で登録した医師のみで、適応はがんの疼痛緩和に限られます。使用量の記録と管理も義務づけられていて、管理がとても厳しい。
痛みをしっかり取ることが根づいている米国と、痛みよりも管理を重視する日本。疼痛治療への意識の違いが歴然です。日本は、医療用とはいえ、「麻薬」という言葉のイメージが使用にブレーキをかけているのかもしれません。
■日本での使用量はドイツの20分の1
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁