更年期を知って夫婦円満

更年期で突然来る月経の大量出血が悩み…病気の可能性も

人それぞれだが自己判断は禁物(写真はイメージ)
人それぞれだが自己判断は禁物(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 閉経とは、1年以上月経がない状態のこと。この閉経の訪れ方は、人それぞれです。順調にあった月経がある日ピタリと止まる人もいれば、まずは周期が短くなり、月経量が減り、やがて今度は周期が長くなって、2カ月、3カ月と月経が来なくなる人もいます。

 一方、「月経期間は3~4日と短いが、月経の量が多くなり困っている」という人も少なくありません。月経周期が読めず、対策がしづらいという問題点もあります。私もメノポーズカウンセラーになってから、この手の相談をよく受けるようになりました。

 ある知人は「布団まで汚してしまって学生時代に戻ったよう」と言います。私もパジャマを何度か汚してしまい、ズボンの色をシミが目立たない紺や黒に替えた経験があります。

 別の友人は外出時、白や薄い色のスカートなどははかないようにしているそうです。

「月経中は座らない。立ち仕事なので休憩時間くらい座りたいが、イスや服を汚すかもと心配で座れない」と話す人もいます。万が一に備えて、下着の替えを持ち歩く女性の話も聞いたことがあります。

 閉経が近づくにつれ、月経の量が多くなる理由は? 「こうレディースクリニック・江ノ島」の黄宗聖院長によれば、月経とは本来、ホルモンの働きによって子宮内膜がきれいにはがれ、体外に排出されるもの。

 ところが更年期で卵巣機能が低下すると、ホルモンが十分に分泌されず、子宮内膜が完全にはがれないままたまり続けてしまいます。それらがある時一気に排出されるため、「不意に来る大量出血」となってしまうのです。

 さらに重要なのは、「更年期の大量出血だと思っていたら、がんや別の病気だった」という可能性もあるということ。自己判断は禁物です。検診も兼ねて、更年期に詳しい婦人科をぜひ受診してください。

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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