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原因不明の肺疾患 非正規の電子たばこカートリッジが関係?

写真はイメージ

 複数の医師からは、THC(マリフアナのハイになる成分)入りの電子たばこを吸引した場合、熱せられ霧状になったオイル成分が肺に炎症を起こすのではないかと報告されていますが、ほかの医師によれば、ニコチンだけを吸引した患者も同じような症状を呈したとのことです。

 CDCもこうした症状がまったく同じ原因によるものとはまだ分からないとしています。その上で、疑わしいのは非正規・非合法に売られているカートリッジで、THC成分の乳化やフレーバーと混ぜる過程を正規の商品と違う方法で行うために、肺にダメージを与えている可能性があるともコメントしています。

 一方、こうした患者はアメリカの25もの州に広がり、「エピデミック=流行・大量発生」という言葉も使われ始めています。

 CDCでは、疾患の原因が特定されるまでは非正規のカートリッジを使用したり、自分でフレーバーを加えるなどの行為はしないこと。さらに原因に関わりなく、若者や妊婦は電子たばこの使用は避けることなどを呼びかけています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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