医師の診察を受ける際、十分な患者情報が医療者に伝わらないと、適切なケアや支援を受けることができなくなってしまうことがあります。しかし、自身が抱えている重大な心身問題を、患者が医師へ積極的に提供しているかといえば、必ずしもそうではないかもしれません。
そんな中、医師に対して健康を脅かす重大な問題を伝えていない人が、どの程度の割合で存在するのかを調査した論文が、米国医師会が発行しているオープンアクセスジャーナルの電子版に8月14日付で掲載されました。
この研究では、18~79歳の米国人2011人(平均35・7歳、女性60・3%)が登録されたデータベース(①)と、50~91歳の米国人2499人(平均61歳、女性51%)が登録されたデータベース(②)を解析しています。研究対象者は、うつ病症状、自殺念慮、性的暴行、配偶者暴力(DV)について、積極的に医師に伝えているかどうかが調査されました。
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