首の椎間板ヘルニア…箸を持てなくなったら手術が適切

(C)YekoPhotoStudio/iStock

 首の部分には、7個の骨(頸椎)がある。この頸椎と頸椎の間にある、クッションのような役割を果たす「椎間板」が、悪い姿勢やスポーツなどで飛び出し、神経を圧迫している状態を「頸椎椎間板ヘルニア」という。飛び出ている椎間板が「ヘルニア」だ。高齢者だけでなく、若い世代にも見られる。

 椎間板ヘルニアが神経を圧迫しているので、痛みやしびれがある。この頸椎椎間板ヘルニア、治療の基本は保存療法。首を固定させて安静に保つ「頸椎カラー」をつけたり、消炎鎮痛薬などを服用する。ほとんどの患者が、これらの治療で2週間程度で改善していることを実感し、3カ月も続ければ、痛みやしびれが消える。しかし、そうではない場合がある。

「生活に支障が出るほどの痛みやしびれです」(千葉大学医学部附属病院整形外科の古矢丈雄医師)

 具体的にはどういうものか? たとえば、痛みがひどかったり、しびれが強かったりで会社に行くこともできない。手足のマヒで「箸を持つ」「字を書く」「ボタンをはめる」など細かい動作ができない。足がしびれて歩行障害が出てくる。

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