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痛風が怖い… ビールよりシードルでダイエット効果も期待

テキカカシードルの“テキカカ”は「摘果果」のこと
テキカカシードルの“テキカカ”は「摘果果」のこと(提供写真)

 近年人気が高まっているのが、リンゴを使ったスパークリングワイン「シードル」だ。青森や長野などのリンゴの産地では醸造所も増えている。

「シードルって、甘いやつでしょ?」と思った人は、はっきり言って遅れている。シードルには甘口もあれば辛口もあり、「食事のシメには最高のお酒。口の中に残った油っぽさなどを、シュワッと爽やかに洗い流してくれる」と絶賛するお酒通も少なくないほどだ。

 8月20日、日本シードルマスター協会主催の「ジャパン・シードル・アワード2019」の結果が発表され、国産シードルのトップに輝いたのが、青森県弘前市にある「もりやま園」の「テキカカシードル」。

 左党である日刊ゲンダイの記者も青森県に行くたびにこのシードルを飲んでいるのだが、1杯飲めばもう1杯飲みたくなる、禁断の酒だ。テキカカシードル以外にも、人気シードルを多数輩出している青森県の県庁担当者は「シードルは味もそうですが、最近は健康面にも注目が集まっています。グルテンフリーでプリン体ゼロであることから、体のことを考えてビールからシードルに切り替える方もいるそうですよ」と話す。

 テキカカシードルの“テキカカ”は「摘果果」のこと。リンゴ栽培ではおいしいリンゴを作るために、2割ほどを残して他は摘み取ってしまうが、この摘み取ったリンゴを「摘果果」というのだ。

「『もりやま園』の森山聡彦さんは摘果果を原料にテキカカシードルを造っているのですが、調査の結果、摘果果1個には成熟したリンゴの5~10倍のポリフェノールが含まれていて、脂肪吸収や脂肪合成を抑える効果があることが分かったのです。さらに、摘果果を入れたジュースを毎日飲むと、がん細胞と闘うナチュラルキラー細胞の活性が10%以上高まるという結果も出たのです」(前出の青森県庁担当者)

 うまいだけじゃなく、ダイエットやがん予防にも役立つ可能性を秘めたシードル。こりゃ、飲むしかない。

 なお、テキカカシードルをはじめ、いろんなシードルを一度に試したければ、JR青森駅から歩いてすぐのところにある「A―FACTORY」がお勧め。ベンチがあるので、違う種類のシードルを何本か購入し、海を眺めながら飲めば、最高に気持ちいい。

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