脂質異常症が突然死を招く… 怖いのは「食後」の中性脂肪

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「LDLコレステロールは食事の影響を受けにくく、体質が関係しているため、食事制限をしなくてもいいとの声もあります。しかし、その影響に個人差があり、そういう意味では、コレステロールや脂質の多い肉の脂身、卵、乳製品などは控えめにすべきです。一方、中性脂肪は食事の影響を大きく受けます。特にアルコールやカロリーの高い揚げ物などを控える必要があります」

 近年、注目を集めているのが中性脂肪だ。検査で測定するのは「食前」の中性脂肪だが、前述の通り中性脂肪は食事の影響を大きく受ける。

 つまり、検査数値が低くても、食事によって中性脂肪が食後に高くなる状態が続けば、動脈硬化を進行させるのではないかと考えられるようになってきているのだ。

「ヨーロッパでは、中性脂肪が食後高いことを無視できない、という流れも出てきています。空腹時の中性脂肪が正常であっても食後の中性脂肪が高いのは、中性脂肪が処理できなくなったと考えられる。普段は酒を飲み、肉、卵、乳製品など中性脂肪が高くなる食生活をしているのに、健診の前だけ控えめにした人は、実際の数値はもっと高い可能性があります」

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