1日1~2回の昼寝をする人は、しない人に比べて心臓病のリスクが下がるという調査結果が発表され、話題になっています。
調査を行ったのはスイスの研究チームで、専門誌「心臓ジャーナル」に掲載されました。35~75歳の3500人を対象に行った調査では、まず一人一人の睡眠パターンから病歴、ライフスタイルまでをチェック。それによると対象者の半数以上は昼寝をする習慣がなかったそうです。
その後8年にわたりフォローアップを続けたところ、155人に心臓の問題が発生、そして1日に1~2回の昼寝を続けた人は、心臓疾患になるリスクが低いことも分かりました。
この結果について研究チームは、「短時間の昼寝はストレスを和らげ、夜の睡眠不足を補い、心臓の健康を守ってくれている」とコメントしています。
一方、米疾病対策センターは、睡眠不足は肥満症、糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中などの原因になるため、成人には1日7時間の睡眠を推奨しています。ただし、3人に1人は慢性の睡眠不足だと指摘しています。
実際、どのくらいのアメリカ人が昼寝をしているのか? マットレスメーカーのアメリスリープが1000人を対象にアンケートを取ったところ、52%が職場で、何らかの形で昼寝をしていると分かりました。
では一体、どこで寝ているのか?
ここ数年は、昼寝をした方が仕事の効率が上がると知られるようになり、グーグルやウーバーなどのIT系の企業を中心に、社内に昼寝スポットをつくるところも増えてきています。
しかし、ほとんどの人の昼寝の人気スポットは、自分のデスクや会議室。学校の先生や公務員、医療関係者は車の中という結果でした。
昼寝する人の3割が「職場ではよくないこと」と考えているそうで、堂々と昼寝ができるようになるまでは、もう少し時間がかかるかもしれません。
ニューヨークからお届けします。