なるべく病気のことを考えないで、普通に生きたい。それには「写真を撮ってるしかないかなあ」と思う。仕事していれば病気を忘れられるし、仕事で負けたくない、このまま落ちぶれたら納得いかないって気持ちがあるから、意地でも頑張らなきゃ。この「思い」が薬になってるんだね。かなり無理してるけど、無理してでも仕事したほうがいいんだよ。
女の子だけじゃなく、輝いてる男の顔がテーマの「瞬間の顔」、ばんえい競馬、京都の上賀茂神社や全国の宮司様を撮る。生きる力をもらってるね。宮司様に「山岸さんはこんなに神様と一緒にいるんだから神様がついている。大丈夫」って言われたよ(笑い)。
(聞き手=中野裕子)
独白 愉快な“病人”たち