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「視力1.0未満」が急増中…日本人の視力低下は進む一方

写真はイメージ
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 電車の中でスマホとニラメッコする人々は多い。中高生もOLもサラリーマンも、メールやゲームに余念がない。便利さと楽しさ、通勤途中の暇ツブシの意味もあるか。

 その利用時間は、“1日平均3時間余り”だそうだが、それが目に悪影響を与えているのは言うまでもない。

 まずは子どもたち。この春に発表になった平成30年度「学校保健統計」にドキリとしたお父さんは多かった。それによると、「裸眼視力が1・0未満の者」は、小学校と高等学校で、過去最高を記録。中学校でも、過去最高だった昨年度とほぼ同じだった。その割合は――

・幼稚園…26・68%
・小学校…34・10%
・中学校…56・04%
・高等学校…67・23%

 ちょっとバラつきがあるが、いまの50~60歳世代の若かりし頃の「裸眼視力1・0未満の者」の割合は――

・幼稚園…14・93%(昭和56年)
・小学校…17・91%(同54年)
・中学校…35・19%(同)
・高等学校…51・56%(同60年)

 どの世代でも視力低下は明白。とくに小中学校世代は顕著と言っていい。

 この結果について文科省は、専門家の意見として、「スマホや携帯型ゲーム機の画面を眺め続けて過ごす時間が増えたことが影響しているようだ」とコメントしている。

 もっとも、大人もピンチだ。調査会社のマクロミルのアンケート調査(2018年4月公開)では、「裸眼での視力(右目・左目の平均)」が「1・5以上」は、各世代(20~60代)とも10%以下。「1・0~1・5未満」まで加えても、20、50、60代は2割に届かない。

 日本人の視力低下は進む一方だ。

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