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これまでなかったピーナツアレルギー治療薬の認可に期待

親たちのピーナツへの警戒は強まる一方

 アメリカで120万人の子供たちが抱えているといわれる「ピーナツアレルギー」を治療する薬が発売間近と報道され、大きな話題になっています。

 ピーナツアレルギーは、最初は湿疹程度の軽い症状でも、次には呼吸困難という重い症状を引き起こすため、食物アレルギーの中でも特に恐れられています。しかし決め手となる治療法はなく、ピーナツアレルギーと診断された患者には、呼吸困難などになった時に足に注射する「エピペン」というアドレナリン薬が処方されるにとどまっています。

 アメリカではピーナツアレルギーで亡くなる子供は1年に4人程度ですが、それでも親たちのピーナツへの警戒は強まる一方で、ある学校のカフェテリアからピーナツが消えたり、公共の場所へのピーナツの持ち込みを禁止しようという動きもあると伝えられています。しかし、専門家は「ピーナツをまったく食べなければ免疫ができず、より激しいアレルギー症状を引き起こす恐れもある」としています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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