愉快な“病人”たち

糖尿病で右足切断の谷津嘉章さん「長州力の一言で発奮」

谷津嘉章さん(C)日刊ゲンダイ

 とはいえ、手術まで十数時間しかない。その晩は眠れませんでしたね。ひと晩中、ため息を何百回ついたかわからない。「手術は痛いのかな」「片足になった自分の姿を見たくないな」「この先、どうなっちゃうのか」と不安でいっぱいでした。

 手術は下半身麻酔で行いました。目隠しはされたけど、ウィ~ンという音は聞こえるし、振動はくるし……まるで大工仕事のようでした。2時間の予定が3時間40分かかったのは筋肉も骨も太くて切断するのが大変だったからだと聞きました。

 手術の1時間半後には麻酔が切れたんですが、これがもう痛いなんてもんじゃない。看護師さんが痛み止めを持ってきてくれるだろうと夜中までガマンしてたら、2回ぐらい気を失いました。エンドルフィンが出たのか、一瞬モワーッと感じたりもしましたね。

「ちゃんと眠れたな」と満足できるまでに2週間、痛みがなくなるまでは1カ月ぐらいかかりました。ただ、今もまだ切ったところの断端を触るとピリピリしたり、幻視があります。プロレスラーはよく「体の痛みより心の痛みのほうがつらい」と言うけど、いやどうして、体の痛みもハンパないですよ。

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