耳鼻科専門医が警告 あなたの「副鼻腔炎」が治りづらい理由

歯が原因が6割以上(C)日刊ゲンダイ

「歯が原因の副鼻腔炎は医学の教科書にも載っていて歯原性副鼻腔炎と呼ばれています。歯原性副鼻腔炎の症例報告は数多く発表されていて、その頻度は慢性副鼻腔炎の1割程度とされています。しかし、それは歯科や耳鼻科で単純X線写真が診断に使われていた時代の話です。単純X線では粘膜の腫れなどを詳細に見ることはできませんでしたが、いまは被曝量の低い歯科・耳鼻科専用CTが開発され、粘膜を含めた鼻の状態と歯や上顎骨の状態が同時にハッキリとわかります。それで見ると患者さんに自覚がないものを含めると歯原性副鼻腔炎はかなり多い。欧米では慢性副鼻腔炎の原因の6~8割は歯原性との報告もあり、私の患者さんの過去のCT画像を調べてみると、上顎洞、篩骨洞に炎症がある患者さんの上歯に何かしら問題がある方が予想以上に多かったのです」

■歯科医との連携治療が必要

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