耳鼻科専門医が警告 あなたの「副鼻腔炎」が治りづらい理由

歯が原因が6割以上(C)日刊ゲンダイ

 慢性副鼻腔炎の治療は手術をしない保存的治療か手術治療に分かれる。保存的治療は3カ月程度を目安に抗生剤を飲む「薬物治療」、噴霧器を使って直接腹腔に消炎剤や抗生剤などを吹き付ける「ネブライザー治療」、副鼻腔にたまった膿を出して薬を注入する「排膿洗浄」の3種類ある。それでも症状が治まらないときは手術になる。

「もし患者さんの慢性副鼻腔炎が歯原性であれば、保存的治療はもちろん、手術であっても根本治療とはいえません。慢性副鼻腔炎が放置されると副鼻腔内にカビ(真菌)が発生して周囲の骨を溶かしたり、膿汁そのものが副鼻腔の蝶形骨洞や篩骨洞の骨を溶かしたりして目に影響が出て急激に視力を低下させることもあります。そうならないためには、慢性副鼻腔炎と診断された患者さんは必ず歯の診察も同時に受けなければなりません」

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