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血液サラサラ 旬のサンマは塩焼き以外の調理法で老化防止

サンマに生姜梅干しなどを加えて煮立てたら酒と三温糖を加えて(作り方③)/(C)日刊ゲンダイ
栄養を貯蔵した季節の恵みで血液サラサラ

 食欲の秋。秋に食べ物がおいしくなるのにはちゃんと生物学的な理由がある。植物も魚も動物もみな、来るべき冬に備えて栄養を蓄積・貯蔵し、また次世代をつくるための種や実をみのらせ、あるいは卵をはらむ。脂が乗ったサンマの旬はまさにこの季節の恵み。

 私は米国での研究生活が長かったせいで、食べ物の「旬」を大切にする日本人の食文化をたいへんすばらしいものだと深く感じている。春にはタケノコや芽吹きたての山菜、初夏にはカツオ、夏はアユ、秋には、もちろん今回のサンマの他、たとえばマツタケ、冬には鍋物、といった「旬」感覚が、アメリカの食生活にはかなり乏しい。

 小泉進次郎氏がNYに行ってまず食べたというステーキは一年中どこにでもあって、特に旬という時期もない。旬があることがどれほど食文化を豊かにしていることか。いま一度噛み締めたい。

 さて、サンマは煮ても焼いてもおいしい。身がほろほろと外れやすいので子どもでも食べやすい。小さいうちから日本の食文化をしっかり味わっておいてもらいたいもの。もちろん栄養価的にもすぐれており、青魚なので、心臓血管系の疾患を予防する不飽和脂肪酸(いわゆる血液をサラサラにする成分)に富んでいる。

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