更年期を知って夫婦円満

セックスの時の苦しそうな顔…「感じている」は大間違い

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 妻やパートナーとのセックスで次のような経験をしたことはありませんか?

①性器が濡れていない
②セックスの最中、苦しそうな顔をしている
③痛い、と言われた

 該当する項目が1つでもあるようなら、もしかしたら、妻やパートナーは性交痛を感じているのかもしれません。

 更年期以降の女性からよく受ける相談に「セックスに関するすれ違い」があります。中でも、性交痛に関する悩みを抱えている女性が多い。

 女性の体の潤いや弾力は、女性ホルモンであるエストロゲンの働きで保たれています。しかし閉経でエストロゲンの分泌が減ると、個人差はあるものの、体全体が乾燥しやすくなります。性器周りも例外ではなく、膣の潤いは減少し、潤いで保たれていた膣壁も弾力を失い、性交痛につながりやすくなるのです。

 痛みを伝えることが恥ずかしい、言い出しづらいと感じている女性は少なくありません。同世代以降の男性も性機能障害が出やすい年齢。お互いに性に関するトラブルを抱えている夫婦は珍しくありませんし、男性も妻に言い出せない方がいるかもしれません。

 ここはガラリと、セックスのあり方を変えてみてはいかがでしょう? AV、映画、ドラマなどの影響で、「挿入、射精が必須」という固定パターンが無意識に頭にあるかもしれません。しかし子供を望まない場合、必ずしもこだわる必要がないと思います。

 外陰部にも十分に気持ちのいい場所がありますし、女性は相手との優しい触れ合いを好む方が多く、挿入を必ずしも望んでいるわけではありません。男性も性機能の衰えを感じているならなおさら、触れ合いを楽しみ、お互いに心地よく感じられる場所を一緒に模索するのも楽しいのでは?

 女性は、性交時の優しいタッチや言葉に安心や喜びを感じるといいます。お互いに体の変化を理解しながら、新たなセックスを楽しむライフステージと捉えるのもひとつの方法だと思います。

小林ひろみ

小林ひろみ

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

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