独白 愉快な“病人”たち

若宮三紗子さん語る全身性エリテマトーデスとの壮絶な闘い

若宮三紗子さん(C)日刊ゲンダイ

 次第に足や膝、指などの関節、背中にも痛みが出て、激しい練習後には高熱が出る状態が2~3年続きました。その間、受診した病院では「はやりの風邪」と言われていたのです。

 そして2012年、国際大会が連続した後、急な高熱ではなく、微熱から日を追うごとに熱が上がり続け、数日後、39・5度から下がらなくなりました。体調が悪すぎるのでしばらく香川の実家に帰らせてもらい、子供の頃からのかかりつけ医を受診すると、点滴されたのはステロイドでした。約2時間で平熱になり、体からしんどさが引いていくのが分かりました。

 でも、翌朝はまた高熱が出て、再び点滴。それを数日繰り返したとき、医師から「全身性エリテマトーデス」の可能性を告げられたのです。その後、大阪の大学病院で確定診断されたのですが、特に治療の必要がないくらい軽症とのことでした。「走らないように」と言われて喜んだのはこの時です。

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