病気を近づけない体のメンテナンス

【肛門】病気を防ぐ 意外に知らない正しいウンチの仕方

洋式は前かがみのほうが出やすい(C)PIXTA

 洋式トイレに座って前かがみになると、直腸肛門角が約130度に開き、便が出やすくなる。和式トイレのスクワット姿勢では、直腸肛門角がさらに開き一直線に近くなり、腹圧もかかるので、より排便しやすいのだ。

 家庭の洋式トイレで排便しにくいと感じていたら、ネット通販などでも購入できる「トイレ踏み台」や「便座補助台」と呼ばれる商品を利用してみるのもいい。便座の前に置いて両足をのせる台で、足を少し高くすることで通常の座位姿勢よりも直腸肛門角が広がり、排便しやすくなるのだ。

 しかし、洋式トイレで洗浄便座が付いていた方がシャワーで肛門が清潔に保てたり、寒い冬などは温熱機能で快適に排便できたりと、メリットは多い。間違った使い方など、洗浄便座で何か注意することはあるのか。

「注意することは『使い過ぎ』や『依存症』にならないことです。間違った使い方では、排便前に肛門に強い水流でシャワーを当て、浣腸のように使用して、その刺激で排便を促す人がいます。しかし、このような排便の仕方に慣れてしまうと、洗浄便座でないトイレでは排便できなくなって、生活に支障を来します。このような使い方をしていると、洗浄便座が常備していない外国に出掛けて便秘になる人が多い」

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