医療情報の正しい読み方

うのみはダメ…健康情報を選び、読み込み、使う困難さ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 現代は情報であふれています。新聞は紙面全体が情報です。テレビをつけていれば、勝手にいろいろ教えてくれます。スマホをちょっといじれば山のような情報が手に入ります。そのあふれる情報を選択し、うのみにせず、吟味し、どう付き合うかというのは、情報そのものよりも、むしろ重要な問題かもしれません。

 その中でも健康にかかわる情報は、もっともメジャーなもののひとつでしょう。健康に関する情報を上手に選び、チェックしたりするためには、膨大な専門知識を要します。医師免許を持っている人でもむつかしいのです。

 アメリカ医学図書館が無料で提供している世界最大の医学データベースであるPubMedでは、毎年50万件以上の医学論文が追加されています。

 医者にとっても、その中で妥当性が高く、自分の専門分野にかかわる論文を選ぶのは容易なことではありません。現実に多くの医者もそうした新しい論文を即座に利用しているわけではなく、新しい論文が出版から1~2年後に診療ガイドラインに利用されたり、教科書に載ってから利用するというのが普通です。

1 / 2 ページ

名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)、「逆説の長寿力21ヵ条 ―幸せな最期の迎え方」(さくら舎)ほか。

関連記事