ドクターXが見分ける いい医者いい病院

「教授」「専門医」「学会会員」の肩書は信用できるのか?

写真はイメージ

 ――具体的には、どういう医者なのでしょうか?

「本人の好みや相性とはいえ、ラーメン屋でも不衛生だとか、保健所に届けのない闇営業だとか、そんなところには行きたくないですよね。話を聞かない医者、専門用語だらけで話す医者は能力が低いことも多いと思います。医者や病院も、『医者ログ』のような患者の口コミや評価を比較するサイトがあったらいいのですけれど、残念ながらありません。一度、アプリの専門家と一緒にそんなサイトを作ろうと計画したことがあるのですが、法律的な壁があるため実現できませんでした」 

 ――医者の肩書、例えば教授、専門医、学会会員といったものは参考になるのでしょうか?

「確かに教授は、超人みたいな人が多い。ひと昔前の教授といえば研究分野にたけ、論文が評価されて教授職に就いていました。ところが最近の外科教授は研究分野だけでなく、オペもめちゃくちゃうまい。手術ができない外科教授は、今はほとんどいないと思います。もちろん、なかには手術を不得手とする教授もいますが」

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中山祐次郎

中山祐次郎

1980年生まれ。鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院大腸外科医師(非常勤)として10年勤務。現在は福島県郡山市の総合南東北病院に外科医として籍を置き、手術の日々を送る。著書に「医者の本音」(SBクリエイティブ)、小説「泣くな研修医」(幻冬舎)などがある。

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