がんは、遺伝子のコピーミスが原因ですから、高齢社会の今、加齢によって増えるのはある意味当然です。全世代を見渡すと、男性の方が多いのですが、15~39歳の「AYA世代」に限ると、女性が圧倒的なことが分かっています。
国立がん研究センターと国立成育医療研究センターがまとめた報告書によると、AYA世代のがん患者のうち、女性は76%。男性は4人に1人と少なく、全世代の傾向と逆転しています。年代別にみると、19歳以下は女性が5割以下ですが、20~24歳で6割を超え、25歳以降は8割前後と高くなっているのです。
なぜ、20歳を越えると女性にがんが増えるのでしょうか。原因のひとつは乳がんの増加です。乳がんは年間、約9万人が新たに診断されていて、約1万5000人が亡くなっています。死亡数は、この30年で3倍。女性の11人に1人が乳がんになる計算で、今や10人に1人は目前です。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁