その次は、甲状腺がんと子宮頚がんの影響が考えられます。甲状腺がんは男女ともに発症しますが、男女比は1:3と女性に多い傾向。男性は60代以降に発症しやすいのに対し、女性は40代から増えるように男性より若く発症するのです。
子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因。HPVはセックスによって感染しますから、セックスの低年齢化に伴って子宮頚がんが増加傾向なのです。
小児では、白血病や脳腫瘍、性腺腫瘍などもよく見られますが、AYA世代の女性特有の事情としては、これらが大きいと思われます。
対策として、乳がんは2年に1回のマンモグラフィーと自己触診を、子宮頚がんにはHPVワクチンの接種が効果的。甲状腺がんは検査で見つかりやすいものの、進行が遅いタイプが珍しくありません。検診が普及した韓国では、過剰診断と過剰治療が問題になったことがありますから、治療の前にはセカンドオピニオンを求めることをお勧めします。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁