病み患いのモトを断つ

J2新潟・早川が白血病から復帰 不安を乗り越える前向きさ

10月5日、白血病からの復帰戦で、子どもたちとタッチを交わすサッカーJ2新潟の早川史哉(C)共同通信社

 すべてのがんを網羅すると、5年生存率は6割を超える。がんは不治の病ではなく、ほかの病気と同じように共存しなければいけない病気だ。そこで気になるのが、診断されてからいろいろな局面で突きつけられる不安との折り合いだろう。

 サッカー、アルビレックス新潟のDF早川史哉(25)は、筑波大を卒業してチームに加入した2016年に急性白血病と診断された。プロとして歩み始めた直後の悲劇だったが、つらい闘病生活を乗り越え、先月5日、鹿児島ユナイテッドFCとのホーム戦で公式戦復帰を果たしている。

 そこまでの道のりを語り尽くしたのが、著書「そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常」(徳間書店)だ。どうやって不安を乗り越えたのか。早川選手と何度も何度も話し合って構成を担当したノンフィクションライターの安藤隆人氏に聞いた。

1 / 4 ページ

関連記事