進化する糖尿病治療法

60代まではカロリー制限 それ以降は塩分を抑える

60代まではカロリー制限(C)PIXTA

 たとえば、お昼にメロンパンかおにぎりか、どちらかを選ぶとします。メロンパンは思っている以上にカロリーが高いんです。それを知っていたら、「1個食べて同じ満足度なら、おにぎりを選ぼうかな」「どうしてもメロンパンを食べたい。だから、ほかはカロリー低めのものにしよう」などと調整できるでしょう。食事の中には、見るからにカロリーが高いもの、逆に、見た目ではそうは思えないけど実はカロリーが高いものがあります。その見分けはできるようになり、食の選択に役立ててほしい。

 研究でも、過剰にカロリーを取らない生活、つまりカロリー制限をした生活の方が若さを保て、長生きできるという結果が出ています。過剰なカロリーは血糖、脂質を向上させ、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞、脳卒中などのリスクを高めます。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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