今年の流行は早い? インフルエンザ対策を専門医に聞いた

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 次に、ウイルスが生存しにくい環境をつくるため、加湿器で室内の湿度を高める。クリニックはもちろん、自宅でも各部屋に加湿器を設置しているそうだ。

 なお、マスクの着用は、鼻や喉の潤いを保って線毛の動きを良好にし、ウイルスを排出する役割もある。抗菌作用があるといわれるカテキンを含む緑茶もよく飲んでいるという。

■ゾフルーザは1回投与で済む

 もし、インフルエンザを発症したら?

 現在、日本で承認されている薬は5種類。昨年、従来とは違うメカニズムの薬「ゾフルーザ(一般名バロキサビルマルボキシル)」が発売され話題になったが、耐性ウイルスの問題が指摘されている。

「健康な成人では耐性ウイルスが見られる率はそれほど高くありません。また耐性ウイルスが見つかっても、全く効かなくなるわけではない。症状の持続時間が長くなるため、人にインフルエンザをうつしやすくなる。ゾフルーザは1回投与で済み、これはほかの薬にはない特徴です。一方、同じ内服薬のタミフル(一般名オセルタミビルリン酸塩)は1日2回、5日間投与しなければならない。私はゾフルーザ、タミフル双方のメリット、デメリットを話し、患者さんに選んでもらっています」

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