病気を近づけない体のメンテナンス

【胃】40歳を過ぎたら内視鏡検査かABC検査を受ける

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「ピロリ菌は3歳ごろまでに感染して、高校生から大学生くらいから萎縮性胃炎が始まり、40歳を過ぎたくらいから症状が出てきます。ですから除菌は早ければ早いほどいい。一般的には18~20歳くらいに本人の意思で除菌を受けることが勧められます。そして内視鏡検査を受けてない人は、40歳を過ぎたら一度は受けるべきです。内視鏡を嫌う人は、せめて『ABC検査』を受けた方がいい。血液検査で胃がんのリスクが分かります」

 ABC検査は、ピロリ菌の感染を示す「ピロリ菌抗体」と、胃粘膜の萎縮の程度を表す「ペプシノゲン」の血中濃度を測定する検査。この2つの検査の陽性(+)と陰性(-)の組み合わせで、胃がんの危険度をA~C群の3つのグループに分けて評価する。

 A群は胃がんのリスクが非常に低い。B群はA群に比べて約10倍のリスク。C群はA群に比べて約20倍のリスク。たとえピロリ菌を除菌しても胃粘膜の萎縮はすぐには元に戻らない。ABC検査の結果で、定期的に内視鏡検査を受けた方がいい間隔がある程度分かる。完全に安全というエビデンスはないが、一般的にはA群は最低5年に1回、B群は2~3年に1回、C群は1年に1回が目安になるという。

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