年齢、喫煙歴、肺炎球菌ワクチンの接種など、研究結果に影響を与えうる因子について統計的に補正して解析した結果、入れ歯を毎日洗浄する人と比べて、毎日洗浄しなかった人では、肺炎発症のリスクが1・3倍、統計学的にも有意に高いことが示されました。
毎日入れ歯を洗浄していた人は、洗浄できるだけの認知機能や身体能力を有しているだけでなく、もともと健康に対する関心が高い集団かもしれません。この研究結果のみで入れ歯の洗浄頻度と肺炎リスクの関連を論じることは難しいように思います。ただ、口腔内衛生は心臓病のリスクにも影響していることが知られており、入れ歯の洗浄はできる限りこまめに行った方がよいでしょう。
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