病み患いのモトを断つ

不潔な入れ歯で発症リスク6割増 肺炎をこじらせる生活習慣

入れ歯のクリーニングは十分に(C)日刊ゲンダイ

「国民健康・栄養調査」(2016年)によると、糖尿病が疑われる人のうち、男女とも2割ほどは治療を受けていない。いろいろな事情があるにせよ、当たり前のことができていないのだ。

 それで肺炎を発症すると、40度近い高熱や咳、胸の痛みなどに苦しめられるが、免疫が低下していると、そんな肺炎のイメージが覆される。

「高齢者の肺炎の初期はそれほど熱が上がらず、“風邪かな”と軽く考えて、様子を見ているうちに手遅れになることが少なくありません。高齢者が何かに感染し、咳や熱が出て呼吸器感染症が疑われるときは必ず受診するのが無難です」

 東北大の研究結果から浮かび上がるのは、誤嚥性肺炎との兼ね合いだ。そこに着目すると、食事の仕方も気をつける方がいいだろう。

「口の中にたくさん詰め込まず、少しずつ口に入れて、よく噛み、ゆっくり食事することです。寝たきりの方でも、食事は体を起こして取りましょう」

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