ストレスフルでもうつ病にならない人は腸内環境に理由あり

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■腸内細菌のバランスが重要

 抗生物質は腸内細菌を殺す。これを利用して、一方のネズミには抗生物質のカクテルを飲料水として与え、腸内細菌を死滅。もう一方のネズミには通常の飲料水を与える研究も行った。

 橋本教授は当初、抗生物質を与えた方がストレスに弱いだろうと考えていたという。

 しかし、結果は、抗生物質で腸内細菌を死滅させ、その後ストレスを与えたネズミの方が強かった。すなわち、抗生物質で腸内細菌を死滅させた群の方が、ストレスに強かったのだ。

「腸内細菌には良い菌もいれば悪い菌もいる。また、良い菌でも環境によっては真逆の働きをする可能性があると考えている。つまり、この研究から考えられるのは、どの腸内細菌がいるかいないかより、腸内環境のバランスの方が重要なのではないかということです」

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