100年人生が楽しくなる半日断食

1日3食は根拠なし?「朝食を抜くと体に悪い」は本当なのか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 糖質を取らなければ脳に栄養が行かなくなり、きちんと働かないのでは?

「脳のエネルギーが糖質(ブドウ糖)だけというのは明らかな間違いです。脳をつくっている神経細胞は、糖質だけでなく脂質(脂肪酸)から生じるケトン体という物質もエネルギー源にしています。ケトン体は糖質制限をすると増えていきますし、そのケトン体が脳のエネルギー源になる。そもそも糖質制限をしても、肝臓でタンパク質(アミノ酸)などからブドウ糖をつくる糖新生という作用によって血糖の値は正常に保たれます。新生児も、脳の重要なエネルギー源としてケトン体が使われることが分かっています。もし、糖質制限をして頭がぼーっとするとしたら、糖質と同時にカロリー制限などをしていることで生じるエネルギー不足になっていることが原因です」

 カロリーは気にしなくていいとのことだが、脂肪の取り過ぎで肥満にならないのか。

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江部康二

江部康二

1950年、京都府生まれ。京都大学医学部卒。高雄病院理事長(内科医、漢方医)。日本糖質制限医療推進協会代表理事。近著に「内臓脂肪がストンと落ちる食事術」(ダイヤモンド社)がある。

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