独白 愉快な“病人”たち

格闘家の征矢貴さん「クローン病」との壮絶バトルを語る

征矢貴さん(C)日刊ゲンダイ

 前述した知人に相談したのが、その頃です。まず言われたのが「病気は公表した方がいい」ということ。それは、いろいろな人が情報をくれるという理由と同時に、「プライドを捨ててちゃんと病気を受け入れろ」という意味でした。

 僕は子供時代、喘息やアレルギー性鼻炎などでしょっちゅう病院通いをしていました。だから強い者に憧れ、格闘家になったんです。弱い自分を認めたくなかったし、格闘家としてのランキングも落としたくなかった。でも、積み上げてきたものをいったん手放すことが病気を受け入れる一歩になるんだと考えを改めました。

 そして、「自分が生み出した病気は自分で治せる」という言葉がストンと胸に落ちてきました。外部から悪いモノが入ってきたわけではなく、自らが免疫機能を誤作動させる何かを生み出したわけですから。

■腸が腫れて便が通るたびに激痛でうずくまる

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