90歳現役医師 最強の体調管理

若く健康でいるためには「男性ホルモン」を補充するといい

80歳でエベレスト(右)登頂に成功した三浦雄一郎さん(C)共同通信社

 代表的な男性ホルモンであるテストステロンは精巣(睾丸)でつくられ、筋肉や骨格をつくる。また、生活において活力を増進させる、性欲を高めるなどの働きをする。

 しかし、分泌量は20代をピークに徐々に減り、重度のストレスがかかると、さらに低下する。

 その影響で、男性更年期障害が引き起こされることもある。

「男性に特徴的なのは『朝立ちしなくなった』といった隠れ性機能の衰えが出てくること。これは睾丸の働きの低下による口に出しにくい症状、かつ男性の更年期障害が広く認知されていないこともあり、カミングアウトできない人は多いのです。しかし、人生の後半戦を充実させるためには、40代、50代のうちから、自分の体に関心を持ち、必要なケアをしていくことが大切。だからテストステロンの重要性や、その力をどう生かすかを知る必要があるのです」

 本連載では熊本先生が提唱するテストステロンによる体調管理を全8回にわたり、余すことなく紹介していく。

(構成=中森勇人)

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熊本悦明

熊本悦明

1929年、東京都生まれ。東京大学医学部卒。日本メンズヘルス医学会名誉理事長、札幌医科大学名誉教授。現在は「オルソクリニック銀座」(東京・中央区)で、名誉院長として診療中。近著「『男性医学の父』が教える 最強の体調管理 テストステロンがすべてを解決する!」(ダイヤモンド社)がある。

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