うつ症状やふらつきが…「老年症候群」を治す薬の減らし方

(C)日刊ゲンダイ

 70代の女性は3年前、狭心症や不眠症、軽いうつ病などで3つの医療機関に通い、10種類を超える薬を服用していた。あるときから、ふらつくようになって自宅で転倒。その後もめまいのようなふらつきが続き、引きこもりに。やがて寝たきり状態になり、夫の介護を受けて生活していた。

 そんな活動制限もあって、うつ病が悪化。「死にたい」と自暴自棄になっていた。それでも、その抑うつ状態やふらつきが薬のせいだとは思いもよらず、医師に訴えたことはなかったが、主治医の転勤で、今の主治医にかわったのが転機となった。

「いくつかの睡眠薬がよくなかったそうです。薬を減らしてもらったら、ふらつきもなくなり、気持ちも明るくなりました。1カ月ほどで歩いて、外出できたのでビックリです。服用している薬は4種類です」(70代女性)

 薬の見直しで物忘れの症状が改善。認知症のテストの点数もクリアし、認知症でないことが判明したケースも報告されている。

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