65歳の男性患者さんは、すべての歯が健全に残ってはいましたが、年齢のことも考えて、かねて「硬いものを無理して噛まないように」と伝えていました。それでも、あるとき「ナッツを噛んだら歯が割れてしまった」と急患で来院されました。実際に歯が割れて初めて先生の言っていたことが理解できたとおっしゃっていました。
人の歯は年齢を重ねるとともに石灰化し、硬くなっていきますから、それまでは硬いものを噛んでも何ともなかったのにいきなり割れたという方も少なくないのです。
ただ、突然歯が割れることはなく、兆候としてクラック(亀裂)が歯の表面にできます。硬いものを噛むときのクセで、強い力の加わり方が繰り返されるとクラックは大きくなり、歯が割れる原因になるのです。自分で確認するのは難しいので、歯科医院でのクリーニングや検診などで定期的にチェックしてもらうことをおすすめします。
歯の疑問 ずばり解決!