ようこそ!不老不死レストランへ

本物の香りと辛味で塩分を補い食欲を増進

蒸し鶏と春菊のからし味噌和え(左)とナスのからし和え(C)日刊ゲンダイ
和の香辛料(1)からし

 香辛料の役割は料理に香りや辛味を加え、食欲を刺激するだけではありません。

 食材そのもののうま味を十分に引き出す、もしくは別のうま味を加えることによって塩分を控えるのがこの「不老不死レストラン」の大きなテーマですが、塩気を補うのはうま味成分に限らないからです。香りや辛味などの風味も、塩分を補ってくれます。つまり香辛料を上手に使うことで、塩気を抑えられるのです。

 体にとって重要な役割を担ってくれる香辛料の中でも、今月は和のものを使った料理をご紹介します。

 そのうちのひとつ、からしは奈良時代から使われてきた古い香辛料でありながら、からしの種子から丁寧に作られているものはほとんどありません。 ここで使う麩市の「地がらし」(写真下)は地元福井県産のからしの種子を丸ごと石臼で粗びきするという昔ながらの製法で作られています。何より風味が良いですし、料理が優しい辛さに仕上がります。

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