高血圧の人は4000万人を超え、60歳以上に限ると6割が高血圧だという。降圧剤を飲んでいる人は少なくないだろうが、ひょっとすると、その薬を飲む時間で運命が左右されるかもしれないという。
衝撃の研究報告は、先月行われた欧州心臓病学会の機関誌に掲載されている。スペイン・ビーゴ大の研究グループは2008~11年にかけて高血圧患者1万9084人を登録。1種類以上処方されている降圧剤を飲むタイミングによって、寝る前に飲む「就寝グループ」と、起床した後に飲む「起床グループ」に1対1で振り分け、追跡して分析した。
登録された人はみな、研究スタート時に血圧を測定。追跡中は1年に1回以上受診し、携帯用血圧計で48時間の血圧変動を測った。追跡期間は6・3年(中央値)で、1752人が脳卒中や心筋梗塞などを発症。310人が死亡した。注目は、その分析結果だ。
病み患いのモトを断つ