病み患いのモトを断つ

降圧剤は昼より夜に 心筋梗塞・脳卒中リスクが3~4割減る

落ち着いた寝る前の方が薬の飲み忘れがない

 よく処方される薬の中には、作用時間の目安となる成分の半減期が7~8時間のものが珍しくないという。そういうものは1日2回服用だが、「医師および高血圧患者の高血圧治療に対する意識の実態調査」によれば、患者の6割が「薬が余っている」と回答。飲み忘れが多い実態が見て取れる。患者にとっては、出掛ける準備に忙しい朝より、落ち着いた寝る前の方が、飲み忘れ防止になるのかもしれない。

■服用方法は作用時間と24時間血圧でチェック

 もうひとつ重要なのが、睡眠中の血圧変動だという。

「血圧は日内変動があって、睡眠中は起床時に比べて収縮期血圧が10~20%下がります。ところが、高血圧だと、起床時とほぼ横ばいだったり、上がったりする。そういうタイプは、下がり切らなかった血圧が、起床とともにより高まるので、重大病を招くリスクが高い。作用時間の短い降圧剤を使用している方は、寝る前に服用すれば、予防効果が期待できます」

3 / 4 ページ

関連記事