日本ではインフルエンザの流行が例年になく早いようですが、アメリカでも同様です。CNNによればルイジアナ州ニューオーリンズの小児病院チルドレンズ・ホスピタルでは、11月末の時点で昨年は10人に満たなかったインフルエンザ患者が、今年は1400人に達しているとのことです。また、ルイジアナ州の統計によれば同じく11月の時点で、トータルで約6900人もの患者が発生し、この数は昨年の約13倍と発表されています。
CDC(米疾病対策センター)の発表では、ルイジアナをはじめ、テキサス、アラバマ、ミシシッピなど南部の7州ですでに高い流行レベルに達し、そのうち5州はピークレベル。例年にないスピードで流行が広がっていることを示しています。
特に子供たちの間に急激に感染が広がった理由のひとつとして、流行が始まった時期が早く、まだ予防接種を受けていない子供が多かったと推測されています。例年は流行期の終わりに見られ、子供が感染すると重い症状を呈するとされるB型インフルエンザが、ニューオーリンズでは今年はずっと多く見られるのも注目されると伝えられています。
一方で影響を受けているのは子供たちだけではありません。NFL(プロアメリカンフットボールリーグ)の人気チーム、ニューイングランド・ペイトリオッツでは8人の選手がインフルエンザの症状で練習を休んだと報道され、トップアスリートも集団感染と全米を驚かせました。
実は今シーズンは8月ごろからインフルエンザ患者が発生するなど、例年にない早い流行の兆しが言われていましたが、予測どおりになった形です。
関係者は「流行が早いからといって最悪のシーズンになるとは限らないが、まだまだ流行が続く可能性は高く、もう遅いと思わずに予防接種を受けてほしい」と呼びかけています。