専門医が教える パンツの中の秘密

性器周辺の水ぶくれ 必ずしも「性器ヘルペス」とは限らず

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 比べて帯状疱疹は他人にうつすことはなく、基本的に再発することはほとんどありません。また、症状は体の片側だけに出て、発症時に皮膚がピリピリする神経痛が先行する特徴があります。

 医師でも鑑別に迷う場合があります。治療で使う抗ウイルス薬は、早期に投与を開始した方が帯状疱疹では治療効果が期待できます。薬の種類によって相違があり、投与量は性器ヘルペスの2~3倍になります。

 性器ヘルペスと誤診されて薬を処方されると治療期間が延長するので、できれば専門医を受診した方がいいでしょう。

3 / 3 ページ

尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

関連記事