役に立つオモシロ医学論文

食後の歯磨きを欠かさない人は心臓病になりにくい?

健康的な生活習慣

 中央値で10・5年にわたる追跡調査の結果、1日の歯磨きの頻度が0~1回の人と比べて、3回以上の人では、心房細動のリスクが10%、心不全のリスクが12%、統計学的にも有意に低下しました。

 もちろん、食後の歯磨きを欠かさない人は健康に対する関心が高く、規則正しい生活習慣を心がけているような健康的な人であり、そもそも心臓病の発症リスクが低い人だったのかもしれません。

 とはいえ、食後の歯磨きは虫歯や歯周病を予防するだけでなく、生活習慣病の発症リスクを低下させる可能性も報告されており、健康を維持する上で重要な生活習慣といえるかもしれません。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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