病み患いのモトを断つ

糖尿病女性は42%も発症抑制 低用量アスピリンの認知症予防効果は本物か

市販薬のバファリンを服用してはいけない(C)日刊ゲンダイ

 聖路加国際病院名誉医長で、「西崎クリニック」院長の西崎統氏は、「あくまでも私見」と断った上でこう言う。

「なぜ低用量アスピリンの効果に男女差があるのか分かりませんが、認知症の薬を服用した男女を見ていると、女性の方が比較的進行が遅くなるケースが多いように思われます。ひょっとすると、女性ならではの事情が影響しているのかもしれません」

 グループは「今後、研究を進めていくことで、低用量アスピリンが認知症予防薬として活用されることが期待される」としている。

■“もろ刃のの剣”で市販薬の内服は危険

 認知症のひとつアルツハイマー病とアスピリンを巡っては、米ラッシュ医大の研究も興味深い。アルツハイマーは、アミロイドβと呼ばれるタンパク質が脳内に蓄積することが発症の一因とされるが、ラッシュ医大のチームは昨年、アミロイドβを除去する機序を解明。アルツハイマー病のモデルマウスに低用量アスピリンを1カ月経口投与したところ、それが除去されていたという。

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