高血圧、糖尿病、肥満は50代でも心不全のリスクを上げる

「だれでもなる病気」が循環器内科の常識(C)日刊ゲンダイ

 リスク要因を抱えている人は、日常生活の注意点として「塩分制限(1日6グラム)」「体重チェック」を行う。塩分を多く摂取すると体液量が増えて心臓に負担がかかる。心不全ではむくみが症状のひとつで、むくむと体重が増える。1~2日で0・5キロ以上増加すると循環器内科を受診した方がいい。生活習慣の改善に加え、厳格な降圧やSGLT2阻害薬を服用するなど、心不全予防を考えた治療が推奨される。

「高血圧や糖尿病がある、心血管障害を一度でも起こしたことがあるという人は、心筋ストレスマーカーであるBNPまたはNT―proBNPを測ることもお勧めします。心不全でなければ、BNPが18・4を超えることはまずありません」

 BNPまたはNT―proBNPは心臓の負荷を反映する。血液検査で簡単に分かるが、専門医以外では心不全という病気の深刻さを認識していない場合もあり、測定に至らないことも。心不全に詳しい循環器内科を受診した方がいいだろう。

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