ドクター牧田 最強の食事術

理想は1日120g 日本人は炭水化物を食べ過ぎている

国の推奨量の3分の1でいい

「それは、狩猟で運動量が豊富でストレスがないから」との反論もあるでしょう。そのことは否定しませんが、それを割り引いても注目していい話ではないでしょうか。

 そもそも脂質は体にとってさまざまな役割がありますが、炭水化物はエネルギー源としてしか使い道がなく、余った分は脂肪に置き換えられてしまいます。ですから私はいまの日本人は炭水化物をもっと減らし、肉類を食べていいと思うのです。

 私は1日の食事での炭水化物摂取量は120グラム程度(編集部注・1日の総エネルギー量の20%程度)が理想と考えています。

 ごはん1杯(うるち米、150グラム)は252キロカロリーで、その栄養素は炭水化物55・7グラムです。つまり、健康な人は2杯ちょっとでよいということになります。

 ちなみにやせたい人は1日60グラム、ごはん1杯ちょっとまで減らしたいところです。

「それじゃお腹がすく」という人もいるでしょうが、お腹がすいた分は、実はいまの日本人が不足がちな肉や野菜などで満たすべきなのです。

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牧田善二

牧田善二

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

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