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かんずりは味のしっかりしたものに最適 食欲増進と消化促進作用が

「かんずり」を使った牡蠣のいり煮(手前)と、かんずりバターの磯部巻き(C)日刊ゲンダイ
和の香辛料(3)かんずり

 かんずりは塩漬けにした唐辛子に柚子、麹、塩などをまぜ、熟成させたものです。

 越後の戦国武将・上杉謙信が京都から持ち帰った唐辛子が土地に根付いて生まれた発酵食品といわれています。

 主な材料の唐辛子は、長い年月をかけて自然交配されたもの。大きく、肉厚で、辛さの中にもうま味があります。そこに他の食材が加わり、なおかつ発酵させることによって独特の複雑な風味が醸し出され、辛いだけでなく、酸味、うま味を伴った香り豊かな調味料になるのです。

 かんずりは味のしっかりしたもの、油で揚げたり炒めたりしたもの、醤油や味噌との相性が良く、唐辛子には食欲増進、消化促進作用があります。

 今回は牡蠣のいり煮と磯辺焼きの2品です。

 かんずりの強い辛味は、牡蠣の濃厚なうま味を引き立てますし、バターとの相性も抜群です。焼いた餅にかんずりと発酵バターをのせた磯辺巻きは手軽に作れるだけに、おやつや小腹がすいたときの軽食、お酒のおつまみとしても最適です。

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