なぜ6つものがんが……。一般の方の注目点はそこでしょう。
人は、両親から1つずつの遺伝子を受け継いでいます。がんとの関係で重要なのは、発症を抑えようとする「がん抑制遺伝子」です。生まれつき、どちらかの遺伝子が突然変異していて、生活の途中でもう一方にキズがつくと、“ブレーキ”が利かず、がんにかかりやすくなるのです。この遺伝子に異常があると、4割近くが腎臓がんを発症するといわれています。
がんが多発するのは、決してうれしいことではありませんが、そういう方は定期検査をきちんと受けているので、比較的早期に見つかる傾向があります。梅宮さんも、30代で見つかった睾丸がんや、その肺転移、8年ほど前に見つかった胃がんは早期発見だったようです。
しかし、訃報に触れ、晩年の映像を見ると、とても精悍だった昭和のスターがとてもやつれていたのが印象に残っています。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁