この「前向きの研究」は一般に「コホート研究」と呼ばれます。「コホート」とは古代ローマの軍隊用語で、数百人の歩兵隊の集団のことをコホートと呼んでいたようです。それが臨床研究の用語に転じて、研究対象となる一定の集団のことを指すようになっています。
ある一定の地域住民をコホートとして設定し、冷え体験を調査し、その後インフルエンザにかかるかどうかを追跡し、冷え体験がある人とない人で、インフルエンザにかかる割合が異なるかどうか調べる、というのが前向きコホート研究で、この方法で思い出す際のバイアスが避けられるのです。
医療情報の正しい読み方