病気を近づけない体のメンテナンス

腎臓<上>自覚ない慢性腎臓病で心疾患・脳卒中のリスク上昇

夜間頻尿や高血圧による不眠などの症状に注意(C)PIXTA

 透析を防ぐには、無症状のうちにCKDを早期発見するしかない。そこで重要になるのが、普段、定期的に受けている健康診断の結果だ。

「注目する検査項目は、尿検査の『尿タンパク』と、血液検査の『血清クレアチニン値』と性別、年齢から算出した『GFR(糸球体ろ過量)推算値』です。尿タンパクが基準値以上やGFR推算値が60未満なら、きちんと再検査を受けた方がいいでしょう。健診結果にGFR推算値が記載されていない場合は、ネットで検索すれば血清クレアチニン値と性別、年齢を入力すると自動でGFR推算値を算出してくれるサイトがあります」

 腎臓は血液をろ過しているが、異常があると尿にタンパクが大量に漏れてくる。尿タンパクを調べる市販の尿検査キットもあるが、判定を見誤るケースもあるので、病院の検査を受けた方がいい。血清クレアチニンは血液中の老廃物の量を示す数値で、腎臓が悪いと老廃物が尿に排出されにくくなるので血液中の量が増えるというわけだ。

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